2013年2月26日火曜日

[CEDEC 2011]世界の心をつかむスマートフォン時代のゲームとは。キーマン達が語るこれからのソーシャル

。 日本と世界のソーシャルゲームの違い  さて,この「日本のソーシャルゲームは洗練されている」というのは,どれくらい真実なのだろうか。グロウエン氏は,その言葉を全面的に肯定する。  「日本のソーシャルゲームは洗練されているし,またジャンルが多くて,それぞれの作品がユーザーの要求に深く答えている」「イベントマネジメントも良い。企画や管理が素晴らしいだけでなく,そのゲームのコアユーザーが求めるイベントを実装できている」。グロウエン氏はこのように語った。  一方で西洋におけるソーシャルゲームは「ジャンルの区分けが大まかで,1つのジャンルで多くのユーザーを受け取ろうとしている」「イベントも,とくにFacebookでは一般的なものが多い」とする。  しかし,DQ10 RMT,西洋のソーシャルゲームのほうが優れている部分もあるという。「顧客の数値データがオープンで,透明性が高い。日本はそこがクローズドだ」「マーケティングも優れていて,Facebookではユーザーのコミュニケーションや行動をもとに,そのユーザーに向いた宣伝バナーが表示されるようになっている」  とはいえ,改善点も残されている。例えばゲーム内イベントはその典型例で,アメリカの独立記念日(7月4日)を祝うイベントはFacebookのソーシャルゲームでは一般的だが,言うまでもなくこれに敏感に反応するのはアメリカ人がほとんどだ。「にも関わらず,アメリカのユーザーにも,フランスのユーザーにも,同じイベントが供給される。ここには改善の余地がある」とグロウエン氏は語る。「ユーザーが世界中に広がっている」という言葉が,非常にしばしば「北米大陸に広がっている」を意味していた時代があったが,もうその時代は終焉を迎えているといえるだろう。 「ユーザーは増えている」  さて,このように広がった市場はいま,どのような特性を持っているのだろうか。カプコンの手塚氏は,これを「過当競争」と評価する。  とくにアメリカのiPhoneアプリの市場において顕著だが,強烈な過当競争が発生した結果,アプリの値段は低価格化路線を余儀なくされた。低価格化はアプリ制作の予算に跳ね返るし,またフリーミアム(基本無料サービス)への路線転換も顕著になる。手塚氏は,「日本でもアイテム課金は盛んだが,アメリカのほうがもっと進んでいる」「マーケット的にアメリカ市場ではフリーミアム化が強いられているとすら言える」と語った。アイテム課金=日本のお家芸といったイメージがあるが,現実はもう数歩先を進んでいるようだ
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