ウクライナのGSC Game Worldは,E3 Summit開催初日(7月10日),各メディアにプレスリリースを配布し,の続編,の制作を発表した。続編とはいえ,これはShadow of Chernobylの1年前の世界が舞台……というのはすでにでも書いたとおりだ。日本語には適当な訳語がないのだが,英語には“Prequel”という単語があり,これは本編の前編に当たる部分を扱った続編の意。Clear SkyはそんなPrequelとなる。 ストーカーの一群が“ゾーン”の最深部,つまりチェルノブイリ原発跡に初めて到達したとき,ゾーンは激変した。アノマリーの爆発によりすべての道は消え,ストーカーの多くは死に,あるいは脱出不能な地域に取り残された。ゾーンは不安定になり,アノマリーの活動はその頂点に達する……,Clear Skyはそんな状況から始まることになる。 公開されたなかなか味のあるスケッチ Barker Hangarで展示されていたClea Skyは,ブースの担当者の操作によってウォークスルーするというレベルで,廃墟を舞台に撃ち合う二勢力の兵士達の姿をさまざまな角度から見られるというもの。メディアに対して彼らが最も見せたがっていたのは,なんといってもレベルアップしたグラフィックスエンジン,“X-Ray1.5”の威力。S.T.A.L.K.E.R.の魅力は強烈な「そこにいる感」だが,それを作り出す最大の要素がグラフィックスであり,続編制作に当たって現在彼らが最も意を注いでいるのもその部分だという。 解像度を高めたテクスチャはもちろんのこと,ぐっと近寄っても粗の出ない壁のタイルにはパララックスマッピング処理が施され,一枚一枚が独立して光を反射する。ストーカーの一団が撃つライフルのマズルフラッシュは射撃のたびに兵士の影を作り,同時に壁にも正確なオブジェクトの影が映る。コンテナの陰に隠れて撃つ二人のストーカーは,一人が前作のテクスチャ,もう一人がClear Skyのグラフィックス技術を使って描かれており,見た目の違いは明白だ。前作を凌ぐグラフィックスを提供するX-Ray1.5が,かなりの実力派に育っているのは間違いない,アグ。 公開されたスクリーンショット ゾーンの中の生態系を作るA-Lifeについては,前作では発売前に言われていたほど有効に活用されていないという問題が指摘されていたが,ugg,Clear Skyでは,さらにA-Lifeの自由度を増し,ゲームシステムと絡めて面白いものにしていく予定とのことだ。 もっとも,ストーリーやゲームシステムについて実際に目で見て得られた情報はさほど多くなく,まずは第一報という感じのE3 Summitだった。今後の情報開示に期待というところである。さて,気になるのは発売日。GSC Game Worldはそれを2008年の早い時期としているが,なにしろ前作には6年の歳月がかかり,ファンを待たせ放題待たせているという華麗な経歴を持っている。 というわけで,2008年の発売は本当に本当に本当か? という筆者の賳枻藢潳稰Rマネージャー氏は,「大丈夫だとは思うけど,いやー,僕が作っているわけじゃないんで……」といささか正直かつ気弱な返事。おいおい,とは思うものの,少なくともグラフィックスだけは圧倒的であり,期待するなというほうが無理な出来。 というわけで,ぜひ今後の情報にも期待してほしい。(松本隆一) キャラクターのモデリングとゲーム中の画像
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